Pythonは習得しやすく、応用範囲の広い言語なので、インターネットの技術に興味があり、これらかプログラミングを学ぼうとしている方、すでにプログラミング言語を1つ習得していて、さらに新しいプログラミング言語を習得したいと考えている方におすすめです。その特徴を詳しくお伝えしたいと思います。
どんな特徴を持つ言語なのか
言語の歴史は古く、30年前に開発されたものなので、非常に多くのコミュニティがあり、言語を学習するための情報が豊富で手厚いサポートを受けることが容易です。
また、この言語は、Google、Amazon、Facebookなどが支持していて、実際に多くのサービスで利用されているので、不具合の修正が早く、動作も安定しています。オープンソースで基本的には無料で利用することができます。
次に、プログラム言語の記述に関する特徴として、大きく3つあります。
1. 予め値を入れるための箱の大きさ(型)を決めなくてもよいのでプログラムがエラーになりにくいので、開発し易い。
2. 処理の単位をインデント(行頭の空白)で記述できるので、記述するソース量が抑えられ、人によって記述差が出にくいので見易い
3. 標準で利用できる機能が豊富なので、簡素な記述で多くの処理ができ、英語の文法のようにプログラムを記述することができるので、習得し易い
ただし、値を入れる箱の大きさ(型)を意識しないといけない場合もあるので、学習するときには型についても押さえて欲しいです。また、インデント(行頭の空白)については、すでに他の言語を習得している人にとっては、処理単位を明確にするために括弧を使う言語が多いので、違和感があるかもしれません。
そして、この言語は、プログラムをそのまますぐに実行できるスクリプト言語で、実行する環境に依存することが少ない為、汎用性が高くモバイルアプリケーション、Webサイト、Deep Learning、組み込み機器などさまざまな環境で動作させることができプログラムの動作確認や修正も簡単にできます。
唯一の弱点としてはプログラミングしやすい特徴故、実際にコンピュータで処理をするため内部的に変換が必要となるため、本当に高速な双方向通信が必要な高速なハードウェアの制御や金融取引には向いていないのが現状です。しかしながら高速に処理できるように日々改善が行われている為、徐々に解消されつつあります。
どんなことに使われているのか
Pythonは皆さんがよく使われているインターネットサービスの、YouTube、Google Map、Gmail、InstagramなどにPythonが使われています。また、Amazonが提供しているAWS(Amazon Web Service)のクラウド環境で、仮想サーバの制御やサービス間のデータのやり取りにPythonが使われています。
その他にも、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)という教育用を目的として作られた安価な小型PCのOSには標準でPythonが入っていて、学習するツールも充実しています。名前にあるPiはPythonといわれています。このPCにはセンサーを直接取り付けることができるので、ドローンの制御や農業のデータ収集などを行うIoT機器として発展してきています。
さらに、仮想通貨を作り出すための基盤であるブロックチェーンや、たくさんのデータを入力して学習させることで、データにある特徴を見つけ出して物事を判断するDeep Learningのモデルを開発することにもよく使われる言語です。
どうしてDeep Learningのモデルの開発に使われているか
先に述べた言語の特徴にもあるように、プログラミングの記述が簡素で習得しやすいこも理由の一つですが、最大の理由はDeep Learningで必要な処理を簡単な記述で実現できる機能が豊富で使いやすいためです。
非常に多くの数値情報を扱うので、統計処理、行列計算、結果を可視化する機能が多いものを扱うことが予想されます。
その結果、Deep Learningのモデルを容易に作れる枠組み(フレームワーク)も充実しています。Googleが開発しているTensor flowやFacebookが開発しているPyTorchなど実際のサービスへの応用が進んでいて、多くの論文でも検証時に使用されています。
そのため、情報が多くDeep Learningのモデルを開発するならPythonで開発しようという流れになってきています。
どうやって学習するのか
多くの方は以下の2択になると思います。
- プログラミングスクールに通う
- 独学する
プログラミングスクールには、オンライン・通学とありますが、費用はオンラインだと3カ月で3万円から通学やオンライン講義のものが30万円ぐらいかかります。自己投資としては、かなりの金額ですがカリキュラムがしっかり組まれていて、スケジュールも決められています。
さらにはメンターに相談できるなどサポートを受けられるところが多いので挫折しにくいです。
また、修了・卒業までに一つのオリジナルのサービスを作ることが多いので、言語の習得とシステム開発の流れを一通り体験できて、実績も積めるのが良いところです。課題を自分で進めるタイプのスクールは比較的に安価で、講義形式で進めるスクールは費用が高めです。
初めてプログラミングを学習する方が、独学する場合は言語以外にもシステム開発の流れについて別途学習する必要があるので、すでに何かしらプログラミング言語を習得している人に向いていると思います。
プログラミングを独学で勉強しようと検討されている方はこちらの記事が参考になるかと思いますのでご覧ください。
あなたはなぜプログラミングを学びますか? 「今のお仕事に不満があり、手に職をつけて自分の力でお仕事をしたい」 「IT業界の人材不足で需要があるから」 様々な理由でプログラミングを始めるのではないでしょうか。 同時に[…]
ここでは独学にお勧めのサイト(有料になるものもあります)や書籍を一部ですがあげさせていただきます。
初学者おすすめの学習サイト
「Progate」
基礎の部分は無料で、より深く学習する場合は有料になりますが、安価でユーザが多いので、学習環境は快適です。
「learnpython」
英語ですが、無料で基礎からDeep Learningの開発に必要な処理のことまで、実際にサイト上で動かしながら、学習できるので良いです。
おすすめの本
「独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで」
プログラミングの基本とPython言語も学べるので、初心者が独学で始めるには良い本です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07BKVP9QY
「退屈なことはPythonにやらせよう‐ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング」
自動化したいことをPythonで実現する流れになっているので、実用的です。こちらは、少し言語の経験がある方にお勧めです。
https://www.amazon.co.jp/dp/487311778X
今後Pythonはどうなっていくのか
メジャーなDeep Learningのライブラリやフレームワークは、Pythonで作られているため、Deep Learningでの処理結果をそのままサービスへ展開するには、同じ言語で開発したほうが効率が良いです。
プログラミングが習得しやすい言語なので、多くの大学で最初に学ぶプログラミング言語に採用され、経済産業省が行っている国家試験の問題もPythonで出題されるようになりました。WebサービスやIおTなどへ汎用性が高いので、今後さらに発展していく言語になりそうです。
将来性を考えると今からプログラミングを始めるならPythonという結論になるわけです。