2020年、ついに日本でもプログラミング教育が小学校で必修化されます。
「プログラムを作る人=プログラマ」は、「マニアックでマイナーな人」という存在から「社会に欠かせないメジャー集団」へ変わりつつあるのです。
そこで本記事では、プログラマの将来性をズバっと解説してから、仕事内容をサクっと紹介します。
現在、就職や転職を検討していて、「プログラマという職に興味はあるがよくわからない」という方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
プログラマの将来性
AI(人口知能)の向上と浸透により、日本の労働人口の約半分がAIやロボットに仕事を奪われてしまう可能性があることはご存知ですか。ショッキングな話ですが、落ち着いてください。
AIから奪われてしまう仕事もあれば、奪われずに残り続ける仕事もあり、また、AIの導入によって新しく誕生する仕事もありますからね。
いろいろな仕事や職種があるなかで、「プログラマ」は非常に将来性のある仕事ですよ。
プログラミングの義務教育化からもプログラマがさらに必要とされることは推測できますが、プログラマに将来性がある根拠を3つ紹介しますね。
根拠1 IT業界での人材不足
超高齢少子化社会の日本は、全体的には人口が減っており、どの業界でも人材不足が大きな問題となっています。特に、IT業界では2015年の時点で既に約17万人もの人材が不足していて、なんと2030年には79万人程度のIT人材が不足すると試算されています。(参考:デジタル時代とIT人材不足 | 知的資産創造 | 野村総合研究所(NRI)https://www.nri.com/jp/knowledge/publication/cc/chitekishisan/lst/2019/05/01)
人材不足ということは、つまり需要があるということですので、就職先や求人数が多いということになります。
ITの仕事には、必ずプログラミングができる人が必要とされますので、プログラマのニーズは高いのです。
根拠2 プログラマはAIから仕事を奪われにくい
HTMLとCSSなどでコーディングしなくてもウェブサイトが作成できるサービスがあったり、プログラミング言語を習得しなくても簡単にアプリを作成できるサービスがあったり、IT業務はどんどん簡略化されつつあります。
もしかしたら、「プログラマもAIに仕事を奪われてしまう」と懸念される方もいるかもしれませんが、プログラマがAIに仕事を奪われることはない可能性が高いです。
IT関連のサービスは、システムも複雑でセキュリティや保守も継続しなければなりません。AIに簡単なコーディングやプログラミングができたとしても、複雑なシステムを全てカバーすることはできず、人の目と手による確認や作業は必要です。
AIが新しいシステムやサービスをリリースすることもまだまだできませんし、仕事上の緻密なコミュニケーションも取ることはできません。
AIの導入により、IT業務の単純作業の負担は軽減され、プログラマの仕事は効率化します。それにより、多くのプログラマに余裕が生まれ、新しい便利なサービスが誕生するかもしれません。
根拠3 AIエンジニアなどとして活躍可能
根拠2で言及した通り、IT業務にはどんどんAIが導入されていきます。
スキルの低いプログラマが厳しくなる一方、クラウドやデータベース、コンピュータサイエンスなどにも詳しいスキルの高いプログラマは、業務全体を統括するAIエンジニアにもなれます。
ITの成長は早いので、今後、昔は存在しなかった職種が求められる可能性大です。
プログラマの仕事内容
将来性のあるプログラマですが、一体どのような仕事でしょうか。
簡単にいうと、コンピュータを動かすための「プログラミング言語」を用いて、システムやアプリなどを作成する人がプログラマです。
どんなものを作成するか詳しく決める「要件定義」の後、システムエンジニアがどのように作るかを具体的に「設計」し、それを基にプログラマはプログラミング作業いわゆる「実装」を進めていきます。
「設計」通りに「実装」した後は、「テスト」を繰り返してバグを処理し、不備のない状態で納品するのです。
大きな会社ではフェーズごとに担当者がいるのが一般的ですが、小さな会社やフリーランスの場合は、プログラマが「要件定義」から「テスト」までの一連のフェーズをこなすこともあります。
フェーズ | 工数割合 |
---|---|
要件定義 | 20.1% |
設計 | 25.1% |
実装 | 27.8% |
テスト | 26.9% |
フェーズ別工数割合
参考)https://thinkit.co.jp/article/16984
ちなみに「プログラミング言語」には、【Java】、【PHP】、【JavaScript】、【Python】、【Ruby】などなど、マイナーなものまで含めると全世界で数百種類の言語が存在します。
大抵の場合は、ひとつの言語を極めてから次の言語を習得していくことになります。担当したい仕事のジャンルによって、必要なプログラミング言語は違いますが、ひとつの言語をマスターしていると他の言語もマスターしやすくなりますよ。
なお、将来性のあるAI分野では、【Python】が人気言語のひとつですが、就職したい会社や時代によって使用する言語は違いますので、プログラマの仕事に興味がある方は、徹底的に調べてくださいね。
まとめ
本記事では、プログラマの将来性について解説しましたが、今後も間違いなくプログラマの需要は伸び続けます。不景気で就職は厳しい時代ですが、人材不足のIT業界は広き門です。
プログラマはAIからも仕事を奪われませんし、スキルの高いプログラマは活躍の幅が広がります。
また、義務教育でプログラミングを学んだ世代が社会人になる頃には、簡単なプログラミングは読み書き計算と同じようにできて当たり前となるでしょう。
そうなることで、IT業界は、東京一極集中から地域分散化へ突入し、日本中どこにいてもプログラマは必要とされます。
ただし、プログラミングは一朝一夕で習得できるほど簡単なものではありません。将来プログラマとして成功したい方、若い今のうちにスタートダッシュすることをおすすめします。